TECHNIQUE
よくあるテーマとして、「対戦動画をどのように見れば良いのか分からない」「どのシーンに着目すれば良いのかが分からない」というものがあります。
理想的な答えを言ってしまえば、全てのシーンを細かく見て何が良くて何が悪かったのかを考えるというところにありますが、最近スマブラを始めたばかりの人にそう言っても中々難しいところがあるでしょう。
日本トップクラスのプレイヤーであるちょこさんはよく、「対戦中相手のどういうところを見て癖読みをしていますか?」という質問に対して「全ての状況、全ての動きを見ています」と返しており、その通りである一方、これができるのは現段階では彼のようなトッププレイヤーのみかと思います。
動画を見返すことも一緒で、まずは本当に重要なシーンを見直すことから始めましょうというのが今回の記事の主旨です。
また、今回の記事では自分の対戦動画を見る際に押さえておきたいことを解説しています。よろしくお願いします。
この記事の目次
前提:スマブラで最も重要な局面は、撃墜に絡むシーン
まず前提として、スマブラで最も重要な場面(≒動画を見直す際にどこに着目するのが最も効果的か)が何かと聞かれたら、例外は色々とあるかもしれませんが、自分は撃墜に絡むシーンだと答えます。
経験上、中堅勢と上位勢、上位勢と最上位勢を分ける要素は大抵がこの撃墜関連の駆け引きにあると思っています。
これを読んでいる方の中でも強い人と対戦した際、「1ストック目のダメージレースは互角に進んだのに、一度撃墜された後こちらがずっと撃墜できずに拒否され続け、気が付いたら大差が開いていた」という経験はないでしょうか。
互角に進んでいる間は「これはいけそうだ」と思うものですが、実際は相手からすると最もよくある勝ちパターンだったりもします。つまり作戦通りである場合が多いです。
裏を返すと、撃墜周りの展開を見直すだけでも、一方的に負けてる試合がすぐに五分近くになったり、場合によっては勝ち越せたりという試合に変わることも少なくないと思います。
こうした自分の経験からも、やはりスマブラで最も重要なシーンは撃墜関連にあると考えています。
動画の見直し方①:何を喰らって撃墜されたかを振り返る
ということで、まずは何を喰らって撃墜されたかを振り返るのが最も簡単でかつ効果があると考えています。
負け試合を振り返るのであれば、自滅をしていない限り必ず3回は相手の技を喰らって撃墜されています。それを見て、何が言えるかを考えるだけでも良いと思います。
例えば、Genesis6で僕はESAMに大分差をつけられましたが、振り返ってみると非常に良くない撃墜のされ方をしています。
あまりに内容も良くないと考えていた上にG6後に大会もしばらくなかったため振り返っていませんでしたが、改めて見るとすぐに気づく良くないところが2つほどありました。
1.空中上で撃墜されるシーンが目立つ
1戦目の2ストック目はメテオを喰らったりしていますが、起点は完全に自分が移動空中回避で崖掴まりをミスしてしまったところにあるので、それを除くと
5ストック中2ストックが空中上攻撃による撃墜です。
ピカチュウの空中上攻撃って今までの作品ではほぼ撃墜には使えない技だったので、真上を取って空上を喰らっても仕方ないという読み合いをするのがセオリーだったと思っていますが、今作では吹っ飛びが強化されて少し変わりました。
150%を超えた状況では素直に上から復帰を試みるのではなく、横からの復帰や急降下空中攻撃や移動回避も混ぜた方が良いと動画を見て思いました。
自分は「この技を喰らっていた」から「どのように動けば防げたか」をなるべく考えますが、まずは「この技を喰らっていた」から「次は喰らわないように動く」だけでも効果的かと思います。
2.ジャンプを潰されて撃墜まで持っていかれた
1試合目の3ストック目は、恐らく空前→空上→空N→空下と繋いでいる連携で、空前の後に自分がジャンプしてしまっていて、その後ジャンプがないため空下まで繋がってしまっているというケースになります。
この辺も経験が必要ですが、ESAM戦は他でも不用意なジャンプを狩られるシーンがとても多かったので、色々とコンボが繋がりそうだったら、まずは一旦喰らいきってからその後安全にジャンプからサイファー等で着地を目指すべきだったかと思います。
ネス戦とかも一緒です。こちらは結構理解しているつもりですが、空前連はどうやっても避けられないので2,3回はもう喰らいきってしまおうと考えています。
動画の見直し方②:撃墜に繋がる技を喰らう前の動きで何が問題だったかを考える
①よりももう少し細かい見方です。①が撃墜場面そのものを見ているのに対し、②は撃墜場面に繋がる起点となった技の喰らい方、位置取りの仕方はどのようなものだったのかを見るイメージです。
例えば、上記動画の1戦目1ストック目、こちらが先に撃墜した後色々とお手玉されて撃墜までもっていかれていますね。
その起点となった動きは、”相手の復活無敵時間をやりすごすためのジャンプサイファー”を狩られているところにあります。(もっと言うとその後の1回目のベクトル反転手榴弾もミスっています)
一概に間違っているとは言えませんが、こういう対スネークに慣れている相手であれば別のやり過ごし方を検討した方が良いかもしれません。
他にも、例えば無意味に後ろに下がってしまって展開が悪くなってしまい、結果的に撃墜に繋がる技をもらってしまうこともよくあります。
撃墜される直前のシーンを見ることで、まずかった行動や考え直した方が良い動きが見えてくることが多いです。
おわりに
今回は自分の、主に負け動画を見る際の考え方をまとめましたが、個人的には対戦動画はもっと楽しく、面白く見るものだと思っています。
他の人の対戦動画をぼーっと見ながら1つでも気づくことがあれば良いし、自分の勝ち動画を見て気持ち良くなるのも良いと思います。
最近思うんですが、僕は結構動画勢なところがあります。分析してやろうという高尚な気持ちで見るというよりは、色々な人のプレイを眺めているのが結構好きです。
対戦動画を有効に活用するということは、実力を向上させるのにとても重要です。
皆さんもこの記事をきっかけに動画勢ライフを充実させて頂ければ、と思います。