COLUMN
どーも!Raitoです。
今回アメリカ・ラスベガスで開催されたEVO2019に出場し、参加総数3524人中5位タイという結果を出すことができました。
今回の結果を経て、自分なりのスマブラへの取り組み方がある程度良かったという確証を得られたので、個人的には大満足とはいかないものの成果を得られた大会になれたと思います。
そこで今回は、世界で勝ち抜くために僕がトーナメント前にやってきたことの一部をこの記事で紹介します!
これから国内のトーナメントで常勝を目指すプレイヤーや世界の強豪に挑むプレイヤーのために、何かの助けになれば幸いです。
トーナメントで当たる相手の確認を行う
スマブラSPの大型トーナメントでは主にSmash.ggというサイトを使って申請とトナメのシード・位置を管理しています。
国内のトーナメントでは主にウメブラでのみ採用されていますが、海外ではほぼ全てのトナメはこのSmash.ggが採用されています。
参加申請とトナメの管理を一括で行える上に、参加費の支払いもオンライン上で完遂できるので、運営が当日集金を行うリスクを無くせて大変便利なサイトです(国内ではまだオンラインの支払い文化が根付いていないので導入は難しいのですが。。)
そしてこのサイトではトナメ表を事前に公開することが可能です。
更にシード順にトナメの勝ち上がり予想も組み立ててくれるので、自分が優勝を手にするまでに戦うべき相手の大まかな予想を立てることができます。
この機能を用いて事前に戦う相手の目星をつけて、対策を組み込んでいくのが海外大会の戦い方となる訳です。
キャラ対策と相手プレイヤーの対策を行う
戦う相手が分かったら具体的な対策を用意する段階に入ります。
キャラの対策はそのままの意味通り相手ファイターの対策を練りこんでいく作業に入りますが、抑えるべきポイントとしては
- 序盤のコンボの始動と、コンボが始まった後の逃げルートの確保
- ニュートラル(お互いがステージ上にいて五分な読みあいができる)状況で行うべき動きを覚える
- 自キャラ目線で相手キャラにやられて嫌な行動と、それに対する対抗策を用意する
- 復帰阻止が可能か否か、崖上で待機する際にどの位置を陣取るか
といった要素が重要になってきます。
特に序盤のコンボへの回答を知らないと相手のペースに付け込まれ、差が広がっている現状で試合中の思考がまとまらなくなり、ワケも分からないまま負けてしまいかねません。
キャラの特性を知らなければトーナメントでそのキャラに勝利するのは不可能。
時にはそのキャラを自分で使ってみて序盤のコンボや終盤の撃墜手段を体で覚えてみるのも良いでしょう。
※動画で見る対策の例。ピクオリは上スマと掴みからのコンボがとにかく高いので、それぞれの間合いに入らないように気を付ける。飛び道具を設置する時は紫ピクミンが邪魔なので、缶を上から落として紫を投げさせつつ下強で確実に処理する…など。
さて、ここで重要なのはキャラ対策だけに留まらず、相手プレイヤーの対策も同時に行うということです。
相手プレイヤーの対策を行う上で僕が重要視しているのは、
- ダメージを受けている時の暴れ(回避)の使い方
- 崖の上がり方
- 復帰の仕方
の3つです。
攻撃の差し込みパターンやコンボの仕方等はキャラの対策でもまかなえるのと、人が絶対に持つ癖としての部分が表れづらいので判断が難しいです。
対して相手が防御を行うシーンは相手の手癖がモロに出てくる場面でもあります。
回避の使い方や崖の上がり方等は、意識よりも先にクセで動くことが多いシーンの筆頭です。対策としてこれを利用しない手はありません。
※動画で見る対策の例 3試合目の最終ストックの横スマはMaisterが崖離し空Nを多用することを分かったうえであえてガードを解除して引きステ横スマを選択した
相手プレイヤーの対策ともなると少し難しいようにも思いますが、今の時代はYoutubeの動画やTwitchの配信を見れば強いプレイヤーだけでなく、数多くのトナメシーンで見かけるプレイヤーの対戦情報を入手できます。
動画が無ければTwitterでアカウントを探したり、同じ使い手に話を聞けば対戦動画のクリップ(切り抜き)を入手することも可能です。それ程までに時代はゲーマーにとって喜ばしいものとなっています。
自キャラとの対戦動画が無かったとしても、相手のクセや他キャラと共通に取り入れている動作を統計して出すことは可能。ひたすらに動画を見て研究しましょう。
メンタルとフィジカルを調整する
試合の内容と同じ程に、心身面のケアは重要です。
大前提として、トナメに挑む1週間以上前から体調管理はしっかりと行いましょう。ごはんから得られるようにするのが理想ではありますが、困難な場合サプリメントから栄養を摂取するのもOKです。
そしてストレス面の調整も大事です。僕は大会前は(研究や競技シーンを除いて)自分をとにかく甘やかすことに専念しています笑
おいしいものを食べる、温泉に行く、マッサージをしてもらう、気になった漫画を読み込む、友人とお酒を飲みに行く・・・などなど。
いつでも出来る当たり前のことでいいんです。とにかくスマブラ以外の生活を充実させることで研究に余裕を持たせるようにします。
理想なのは暇な時間を作らない(忙しいということではなく)ことですが、何も考えずぼーっとするのもアリです。ぼーっとしたい時は近所以外のところに良く出かけたりします。
つい最近は大会のついでにイタリアに行ってリフレッシュしてきました。ベネチア最高!
そして大会当日のリフレッシュとして、ホッカイロや冷えピタ、制汗シートなど部分的に体温を調整できるものを持参します。
これがあるのと無いのとでは大違いです。
試合前に緊張が激しくなる場合はまず冷えを止めるか、汗をかかないようにすることを優先しましょう。
試合が始まる直前には必ず深呼吸をします。
これは個人差あるので導入しなくても良いかもしれませんが、僕が結果を出し始めた5月の大会以降、試合前に深呼吸をするようにしたら試合に没入できるようになりました。現在でもトーナメントの試合全てで行っています。
試合はこれまで自分がやってきたことの表現を行う場所。試合の勝敗を左右する一番の要素は意気込みや気持ちではなく、準備してきた戦術と試合中の対応力です。
いままでやってきたことを当たり前のごとく表現できるように、メンタルコントロールはしっかりと習得できるようにしておきたいところです。
おわりに
まだまだ語れることはありそうですが、長くなってしまうので今回はここまでにしておきます。
今回の内容は主に相手の対策とメンタル&フィジカルコントロールについてでしたが、安定した勝利を獲得するためには自キャラのポテンシャルを上げていく作業も欠かすことはできません。
ひとつずつものにしていければ結果は残せます。この記事をキッカケに大型の大会で闘えるような選手が一人でも増えることを願ってます。
・・・とか言いつつ僕もまだ大型大会で優勝できてないのでこれからが気張りどころですね!次は勝つぞ!!マジで!!!
それではまた次回の記事でお会いしましょうー!