TECHNIQUE
この記事の目次
はじめに
みなさんこんにちは、Shogunです!
今日は昔にどこかの配信で喋った「2択の読み合いに勝つ確率は50%なのか?」に対して、1つ自分の考えと、読み勝つ確率を上げるためのポイントを紹介したいと思います。
まず導入として、2択とは以下のようなシーンを指します。
動画の連続した2シーンは両方ともむらびと側としては相手の跳魚を読んで回避をするか、回避をしないで別の選択(ジャンプ等)でやりすごすかのどちらかになっているようです。
こういった回避をするかしないかの2択を迫られていて、かつ読み負けた時に撃墜されてしまうシーンを一般的には2択の読み合いと言ったりします。
以下でこの2択の読み合いを制するために押さえておくべきポイントをいくつかご紹介します。よろしくお願いします!
読み合いに勝つための前提~理解度の差による優位性を確保する
まず、前提として読み合いは常に仕掛ける側が有利だと考えています。(上の例で言うと、仕掛ける側はシークとなります)
理由はシンプルです。
抽象的に言うと、上の例でシークが前投げから2択という状況を作ってきた回数と、むらびと側がシークに2択という状況を作られてきた回数を比較すると前者の方が圧倒的に多く、発生した状況に対する理解度に差が発生し、読み合いを有利に進めやすいためです(相手プレイヤーにとってはシークというキャラは対策しなければならないキャラのうちの1キャラにしかすぎません)。
もう少し具体的な話をします。
自分はフォックスを使っているので、あえてフォックスの話に焦点を当てます。
フォックスは、上強やDAや横Bを当てた後に空中攻撃が確定したり、または2択(回避をするか、その他の行動でかわすか)が発生したりしますね。
この確定したり、または2択が発生したりするというのがポイントです。
どの場面が確定で、どの場面が2択で、はたまたどの場面が2択ですらなく相手に安定して撃墜から逃れられる択が存在するのでしょうか。
それを握っているのは、その場面を何度も発生させてきてるフォックス使いです。
つまり、相手は2択だと思っているけど実は確定とか、その逆といった状態は読み合いを完全にこちら側でコントロールできる場面になります。
2択の読み合いを考える前に、まずそもそも目の前で発生した状況はどのような読み合いになっているかについて、プレイヤー間での理解度に差が生まれ、それを利用して読み合いを優位に進めて行くというのは戦略として重要ということが言えるでしょう。
逆に言うと、読み合いを優位に進めて行くために、自キャラが発生させることができる読み合いに対しての理解は常に磨く必要があるとも言えるでしょう。
ちなみに自分は対戦中に相手と会話することはほとんどありませんが、上記のような浮かせた後の読み合いを理解するために「今の回避したけど間に合わなかった?」とか「回避しないでジャンプした?」等と聞くようにしています。
それは理解を深めるためで、こういったフォックス側が意図して発生させられる状況について、曖昧な理解で相手と同じ情報しか持たないままだと、読み合いが本当に運ゲーにしかならないと思っているからです。
2択で読み勝つ確率を上げるポイント①~その後の展開から相手の選びたい択を予測する
上では「読み合いの状況について、理解度の非対称性を利用して有利に進める」という観点での説明でした。
ここでは、お互いが同じ理解を持っている状況を想定して、その上で読み勝つ確率を上げるための手段について考えていきます。
まず、使用キャラはフォックスを想定し、DAや上強で浮かせた後の2択の状況は概ね以下の図のように整理できます。
なお、この図は全て相手視点で書いています。
大事なのはこの?の部分です。ここが、相手キャラと%と位置関係によって細かく変動します。
ここでは単純化のために、位置関係は考慮せず(ざっくりと2択の読み合いが発生する位置関係と仮定)、%は空上を当てると撃墜できる%と置き、相手キャラのみを変数としていくつかパターン分けをします。
①クッパやドンキー等の重量級キャラクター相手の場合
上の表は、以下のように変わると考えています。
ジャンプがない状態の着地が弱いキャラだと、相手から見てジャンプで逃げるということがし辛いですね。
なので空中回避に頼る傾向が強くなりやすく、結果的に空中回避読みにヤマを張っていると当たりやすいということがあります。
また、ジャンプでかわされた場合はその後の着地狩りでターンを継続する意識を強く持つ必要があることも分かります。
②ミュウツーやネス等の空中回避からの移動が優秀なキャラクター相手の場合
上の表は、以下のように変わると考えています。
相手から見ると、即空中回避が強そうですね。
実際、上位勢でもこの状況ではかなりの確率で空中回避を選択します。
そのため、基本的にはこの場面では相手の空中回避に張って様子見をした上で、その後の横移動で再度読み合いをするというのが基本となります。
こういったキャラ相手に2択だからといって2つの選択肢を混ぜてもあまり良いことはなさそうだったりします。
このように、相手キャラの性能に応じて読み合いがどのように変わるのかを感覚的に、またはこういった形で頭の中で整理しておくことは読み合いに勝つためにまず重要なことだと思っています。
じゃんけんに例えると、現象としては「グーしか出せないドラえもんにチョキを出しても仕方がないので、相手を見てどのような選択肢が活きるのかを理解しよう」といったところになるかと思います。
これがまず1つ目の2択に読み勝つ確率を上げるためのポイントになります。
2択で読み勝つ確率を上げるポイント②~どこまでの予備動作を見せるか
お互いが同じ理解を持った単純な読み合いはじゃんけんによく例えられますが、スマブラでは絶えず状況が連動しているため、「パーを出すような手の動かし方を見せて相手のチョキを誘ったところで瞬時にグーを出す」という勝ち方が往々にしてあります。
これは「とりあえずパーを出したら相手がグーを出していた」という勝ち方よりも高度で、かつ再現性が高いものです。
一つ前の見出し内容とリンクさせて説明すると、先ほど無視してざっくりと仮定した”お互いの位置関係による読み合いの変化“についてフォーカスした内容になっています。
またしてもフォックスの話になりますが、以下の動画が参考になるかと思います。
DAで浮かせた後のシーン。これは恐らく空中上を打つか、空中回避を読んで狩るかの完全な2択になっていると思います。
ここで重要な視点として、“空中上を打つにせよ、回避を読むにせよ、自分が相手に対してどの位置を陣取っているか(これを読み合いの予備動作と呼んでいます)によって読み合いが変化する”ということです。
具体的に説明します。動画のDAで浮かせた後の場面、ここで回避を読むことを考えた時に、空中の相手との距離の取り方によって読み合いが少し変動します。
まずざっくりと相手との距離が近い場合と、離れている場合に分けて解説します。
①相手との距離が離れている場合
大体これくらいの距離感のイメージです。
この位置関係だと、相手からするとここからフォックスが空上を打ってくるか、回避を読んでくるかの完全な2択になっていると思います。
これはこれで全然アリな状況で、50%の読み合いに勝てるかという話になってきます。
ただ一つ補足をすると、縦軸で距離が離れていると仮にフォックスが空上を打ち、相手が回避を選択した場合(相手の読み勝ち)でも、その後フォックスが下側相手が上側となり、回避後も着地狩りの読み合いに移行する可能性は高いです。
その意味で相手からするとやや回避がしにくい状況であるとは言えると思います。
②相手との距離が近い場合
動画のシーンはこの位置まで行っていると思います。
ここで様子見をすると、相手にとっては2つの考えが生まれるかと思っています。
①ジャンプの発生際に空上が噛み合って当たる可能性があり、ジャンプがし辛い
②空上を回避した後、フォックスの下側に移ることができるため、回避がしやすい
そのため、一個前のパターンと比較して、相手からすると空中回避を選びやすい場面になるかと思います。
その状況を作った上で回避をしやすくさせて、その後最大リターンを取れたというのがこの動画の場面だったと思います。
また、稀に反応速度が速い人の中で、②の位置に来たのを見てから空上に対する空中回避をする人がいます。
こういう人には①の間合いで様子見をしても決して回避してくれません。そもそも①では読み合いにならないのです。
こういった人への対処も含め、相手にできるだけ近い距離で読み合いをするというのが重要になってきます。
まとめると…
上の2つのパターン、両方とも2択という意味では一緒です。
しかし、どの位置で様子見をするかといった予備動作がわずかに読み合いに影響を与えています。こちらの予備動作で相手の行動を誘い、そこを狩るというのが最初にあげたじゃんけんの例になります。
また、空前で落としてから上スマだと結局回避を読んでも撃墜確定ではないので、本当にそれで良いのか?それ最大なのか?って思う人もいるかと思います。
本来はこの距離まで行って空上を当てる読み合いをしているのですが、そういった場面が自分の動画としてなかったので…。今回はこの動画を例に挙げました。
一点、補足するとこの状況で誰に対しても同じことをしているわけではないので、仮に上のパターン②の状況で普通に空上を打っても、「回避を誘導してその後を狩るって言ったのに違うじゃん!嘘を付くな!ライター引退しろ!」等と怒らないでください。
結構相手プレイヤーとキャラと%と位置関係によって細かく変わる読み合いなので。あくまで、動画の1シーンを例に、読み合いを単純化させたものだと理解頂ければ。
まとめ
まず一つ目の見出しでは、そもそも目の前で発生している場面は2択なのか、確定なのか、どちらでもないのかを見極めるための状況理解で相手と差を生むことが大事だと述べました。
これは読み合いに入るまでの事前インプットの話です。
二つ目の見出しでは、読み合いをその後の展開も含めて俯瞰した際に、相手から見て選びたい選択肢がある場合はそちらにヤマを張るという話をしました。
三つ目の見出しでは、読み合いに入った際に相手が回避をしやすくするような予備動作を見せることで、相手の行動を誘い、そこを狩るという誘導の話をしました。
挙げた例は自分が使用しているということもあり、フォックスが多かったですが、サマリとして見ると単純な読み合いにおいてはかなり多くのキャラ、多くの場面で適用できる話かと思います。
多くの人にとって参考になれば、せめてヒントになれば幸いです。最後まで読んで頂き、ありがとうございました!