【寄稿】合同ゲームイベントが私たちに与えてくれるモノは何か―「交流」を楽しむための3つのコツと「N道場」に見る合同ゲームイベントの可能性―

ゲストライターのMARINE(@smabrosMAERINE)です。アメリカ発の技術革新「GCHD」 の記事に引き続き、これで5回目の寄稿記事になります。『スマブラSP』の発表でワクワクしています。よろしくお願いします。

さて、「N道場」というイベントを耳にしたことはあるでしょうか。同イベントは、『ポッ拳 POKKEN TOURNAMENT DX』、『ARMS』、『大乱闘スマッシュブラザーズDX』*に触れることができる合同ゲームイベントとして10月06日(土)RedBullGamingSphereTokyoにて開催されました。

*以下、それぞれ『ポッ拳』『ARMS』『スマブラDX』と表記。

この「N道場」に参加してみて、私はこれからとても刺激的なことが始まっていくのではないかと感じました。12月1~2日(土~日)に開催される『スマブラDX』を含め5つのゲームタイトルが合同で開催する大会もこの流れの中にあります。最近エルさんが「スマブラ史上最大!ウメブラFINAL for WIIUが2日連続開催【スマブラ3DS/WiiU】」で宣伝していらっしゃいますね。

なお、ゲーマーたちの交流を目的に開催された「N道場」についてのオフレポ「『ポッ拳』『ARMS』『スマブラDX』3タイトル合同イベント「N道場」オフレポ―ゲームと恋に落ちるのに多くの時間はいらない―」は私の個人ブログの方で公開しています。

会場の様子ダイジェスト▼

今回の寄稿では同イベントでの体験を振り返ってみて、「合同ゲームイベントが私たちに与えてくれるモノ」と「より楽しむために役に立つこと」について思ったことを綴っていきます。これらについて書いた後に、合同ゲームイベントの持つ可能性についてのささやかな付け足しを記して今回の寄稿を締めくくっています。

ただ前もって断っておきたいことが1つだけ。

それは、この記事が合同イベントに参加した一参加者の目線から語られるものということです。そのため、あまり大袈裟なものとして捉えないでください。

ではでは、前置きが長くなってしまったので本編に移って行くとしましょう。どうぞ最後までお付き合い下さい。

合同ゲームイベントが私たちに与えてくれるモノ

この種のゲームイベントから得られるモノは、視点の置き方によって異なってくるでしょう。そこで、本稿で主に扱う視点(目的)を「他のタイトルを主戦場とするゲーマーと『最低1人』と知り合いになる」ことに限定したいと思います。

上述のように「N道場」はゲーマー同士の交流を目的にしたものたので、わざわざ明確にする必要もないかもしれませんが、話の筋がぶれるのも困るので少々狭めてこのようにしておきます。

他のタイトルを主戦場とするゲーマーと『最低1人』と知り合いになる」という目的のもとこの種のイベントで私たちが得られるモノは、一言で表現すると「複数人のゲーマーとの交流」になります。

1人と知り合うことが複数人と知り合うことになる理由

話が飛躍しているように感じるかもしれませんが、これはこのようなイベントだからこそ、それほど苦労することなく達成できることです。

というのも、あなたが会場で知り合ったその1人は彼/彼女が所属する何かしらのゲームコミュニティの一員だからです。あなたが会話した人はあなたに新たなゲーマーを紹介してくれる人になります。彼/彼女の横に仲間がいて最初から会話に参加してくるということもあるでしょう。

仮にあなたが街に出て1人で歩く全く知らない人に声をかけてその人物と知り合いになり、さらにそこから交友関係を拡大していくとしましょう。これはかなり骨が折れそうですよね。1日では無理かもしれません。これは、あなたが声をかけた人物のすぐ近くに彼/彼女の仲間がおらず、加えて「交流」という目的をあなたと共有していないからです。

これとは違い、「交流」という目的のもと合同ゲームイベントに集まった私たちは交友関係を拡大するのを助ける異なる背景を互いに持ちながら知り合うことができます。

「街で知り合いを増やすこと」を「足し算」とするならば、私たちが意識するかしないかとは無関係に「合同ゲームイベントで知り合いを増やすこと」は「掛け算」 の感覚で行われることになるのです。

ゲームイベントをより楽しむために役立つこと

イベントの目的に即せば、「ゲーマー同士の交流を持つこと」がイベントを楽しむことに当たり、「その交流を充実させること」がイベントをより楽しむことだと考えてよいでしょう。

「交流を充実させること」は、「交流を持つ機会により多く恵まれること」です(量or質の議論に迷いこまないように)。あとは参加者の私たち自身がどのようにその機会を活かしていくことができるか、ということに左右されるのです。

ここではコツを3つ採り上げてみます。

とりあえず飛び込んでみる

例に挙げている「N道場」は『ポッ拳』『ARMS』『スマブラDX』の3タイトル合同で開催されました。私たちはこの中のどれか1つでもゲームをプレイしていればいいので、参加者目線ではかなり間口の広いイベントです。

最近はTwitterなどのSNSで普段プレイしていないゲームタイトルに関わる情報を目にすることは多く、それらを通じて少しでも興味が沸いたゲームタイトルが合同イベントに採用されているのであれば、参加者は一石二鳥(かそれ以上)のメリットを享受できることになります。

様々な事情によって上下するものですが、2つの別々のイベントに参加する場合の参加費の合計よりも、合同ゲームイベントに1回参加する場合の参加費の方が参加費当たりのお得度が高い傾向にあることも付け加えていいように思います。

たとえば、「N道場」の参加費は一般参加枠が500円だったので、これを3で割ると1ゲームタイトル当たりの参加費はおよそ170円。合同開催ではなく個別に開催される場合のゲームイベントであれば1ゲームタイトル当たりの参加費は500~1,500円程です。

もちろん、何を目的としたイベントかという点で参加費に対する認識は変わってくるので一概にまとめることはできませんが、参加に必要な額だけで比較してみるとかなり安い設定になっているということがおわかりいただけると思います。

同じゲームタイトルをプレイするゲーマーがそこにいて、他のゲームタイトルのプレイヤーであれゲーム好きがそこにいるならば、会場内でのことはあれこれと考えたりせずに「とりあえず参加してみっか」くらいの気構えで参加申請してしまっても全く問題ないどころか、むしろその方がいい。

この条件下で「他のタイトルを主戦場とするゲーマーと『最低1人』と知り合いになる」という目標を達成することはさほど難しいことではありません。会場についてゲームをプレイしていれば自然と達成してしまえる程と言えます。

ちなみに、今回例に挙げている合同ゲームイベントでありませんが、『スマブラDX』を遊ぶことのできる対戦交流会は毎週東京の至ることろで開催されています。数々のイベントを主催するわっちさんが以下にまとめてくださっているので、そちらから気になる対戦会に足を運んでゲームをしがてら交流の練習をするのも手です。

前もってオンライン上で交流を持つ

そうはいっても、不特定多数の人が集まる場所ですし少しばかりの不安や緊張のある方がいるかもしれません。これを大きく緩和する方法があります。それは交流を目的としたイベントに実際に参加する前に行うことのできることです。

ゲーマー的に強調した表現を用いれば「対策」と言えるかもしれません。個人的には「対策」というよりは「交流の一環」だと感じていますが、一歩引いて考えてみたときにこれは広く役に立つことでもあるなと思ったので、ここで紹介してみます。

Twitterでゲーマーアカウントを持っている方ならばすでに行っていることかもしれませんが、その方法はオンライン上で会話をしておくか、もしくは他のゲームタイトルのゲーマーが発信している情報に目を通しておくかすることです。前者はオンライン上での直接的な交流、後者はオンライン上での間接的な交流になります。

私は「N道場」にて、『ARMS』プレイヤーで10本先取イベント「豪腕(Go-1)」主催者のHEIさんと会話したのですが、前日にTwitter上で会話をしていたのでスムーズに声をかけることができました。そして彼が『スマブラDX』を練習していて、それを教えているベテランプレイヤーの方も紹介していただきました。もともとHEIさんが『スマブラDX』の大会BattleGateWay(通称BGW、バトゲー)に参加してそのオフレポを執筆していらっしゃったのがきっかけで、それも含めとても感謝しています。

これについては「他ゲームイベントのオフレポをきっかけに生まれた私の交流」にて詳しく書いてあるので、よろしければそちらも目を通してください。

話を戻すと、オンラインでの「直接的な交流」か「間接的な交流」のうちどちらか一方でも採っておけば、会場で話に困ることはほとんどありません。というのも、「直接的な交流」をしているのであればその流れを意識して会話を始めればいいのですし、「間接的な交流」をしているのであればそれをトピックに会話を始めればいいだけだからです。

たとえば、「この前開催された○○ってイベント盛り上がったみたいですね、参加されてましたか?」とか「最近△△という攻略・情報サイトを知ったんですけど、ライターをしている□□さんですよね?」みたいな仕方で会話することが可能になります。

これはあくまで一例なので、状況や関係性に即した形で様々な会話や交流が展開されていく、というのが実際です。ただ、イベントでの交流をより充実させるため会場入り前からちょっとした行動を採ることで、「他のタイトルを主戦場とするゲーマーと『最低1人』と知り合いになる」という目的を達成することが予想以上に容易になります。

MPを消費し切る心配をなくす

「MP」とはRPGゲームなどでキャラクターが持つマジックポイントのことです。体力を表す「HP」とともに現実の人間のメンタルポイントに置き換えてこれが使用されることがあるので、借りてみました。

合同ゲームイベントが自分と趣味を同じくするゲーマーたちの集まる場所といえど、そこは不特定多数の人と交流する場所です。そうなると人酔いやしゃべり疲れなどを感じる瞬間があるかもしれません。

そんな時は、持参したコントローラーを片手にあなたが主戦場にしているゲームタイトルのプレイヤーたちとフリープレイをしましょう。知り合いと話すだけでもいい。

また、このようなイベント会場の付近にはチェーンの喫茶店やその土地にしかない食事処などもあるので、隙間時間を見つけて一度会場を離れてみるのも手でしょう。

どちらにせよ、交流や場所に疲れたら、あなたなりの方法でMPを回復させながらイベントに参加すればいいのです。すべての時間を通して全力を傾ける必要はありません。

「N道場」に見る合同ゲームイベントの持つ可能性

ここまで、交流を目的とした合同ゲームイベントに参加する上で私たちが得ることのできるモノ、そしてそれを効果的に得るためのコツについて書いてきました。最後に視点を変えて、「合同ゲームイベントそれ自体」が持つ可能性について少しだけ考えてみようと思います。

言い換えると、「この種の合同ゲームイベントが、諸々のユーザーイベント団体によって支えられている大枠でのゲーマーコミュニティにおいて、どのような機能をもつことになるのか」を考えてみます。

宣伝・集客効果の向上

合同ゲームイベントは参加者に対して広い間口を提供します。これが継続的に開催される中で、自然と1人のゲーマーが参加することのできるイベントの種類が増えます。

たとえば、普段『スマブラDX』をプレイしているゲーマーが「N道場」に参加し、そしてそこで生まれた交流をきっかけにして『ポッ拳』のオフ会やイベントに積極的に参加するようになるというふうにです。これは実際に現在進行形で生じている発展です。

これを機能として眺めてみると、異なるゲームタイトルを掲げる団体間でゲーマーたちを共有しているということがわかると思います。参加者にとっては選択肢に幅が生まれ、団体にとってはゲーマーの広まった選択肢を通じてイベント参加者数の潜在的な増加が生じるのです。

たとえば、「N道場」よりも採用タイトルの範囲が狭くなりますが、「神奈川スマブラ対戦会クロブラ」は『スマブラDX』と『大乱闘スマッシュブラザーズfor Wii U』に限定してこれを継続的に行っている団体と言えます。

この機能を通じて各イベントが参加者の増加に成功していくと、これまでと比較して個別のイベントが盛り上がりやすくなります。また、参加する人の数や興味を持つ人の数が増えれば、SNS上でイベントの情報が拡散されやすくなり、したがって、情報がより人の目につきやすくもなります。

盛り上がりが可視化されるということの宣伝効果はとても大きいのです。というのも、まず知られていないイベントには参加者は集まらないからです。

もちろん今回例に挙げているゲームタイトルを掲げる各団体はとても熱心で、名が知られているし歴史を持ってもいます。ここで言いたいのは、イベントを知る人が増えれば増えるほど、そのイベントへの参加者数が増えるということです。

ブーストされるコミュニティー

10月27日、第6回「ポッ拳大好きクラブ」という『ポッ拳』のイベントが開催されましたが、このイベントに最低でも5人の『スマブラDX』プレイヤーが参加しました。そして興味深いことに、「N道場」での交流とその後の『ポッ拳』オフ会を通じて、もともと存在していた『スマブラDX』プレイヤーの持つ『ポッ拳』への誘いが強化された結果としてこのようなことが起きているのです。

『ポッ拳』もプレイするゲーマーだったエビちゃんさんは「N道場」の後にV3eSports所属で同ゲームのスポンサードプレイヤーであるクロスいがらしさんが彼のお宅にて開いている対戦会(宅オフ会)に参加し、『ポッ拳』の練習を重ねていました。

時系列的には、

  1. 『ポッ拳』もプレイするエビちゃんさんはこのゲームで遊ぶプレイヤー数が増えたらいいなと思っていた
  2. 「N道場」の前後で『ポッ拳』の情報が以前にもましてSNS上で人目に触れるようになる
  3. クロスいがらしさんのオフ会にエビちゃんさんを含め『スマブラDX』プレイヤー数人が数回参加する
  4. 「ポッ拳大好きクラブ」へと、同オフ会に参加していた彼らだけでなく他の『スマブラDX』プレイヤーも参加する

という流れです。

どうでしょう?

上述の「宣伝・集客効果」がまさに生じているのがお分かりいただけると思います。もちろん、出来事というのは様々な要因によって引き起こされるものですし、各運営の方々のエネルギーやエビちゃんさんを含めたゲーマーたちの楽しみを追いかける純粋な気持ちが大きく影響を与えているのは言わずもがななのですが、各タイトル間でのプレイヤーの共有と宣伝・集客効果という好循環にとって合同ゲームイベントが起爆剤となっていることは明確です。

「N道場」とその後の彼らの交流については同イベントのオフレポにて言及していますので、気になる方はこちらも目を通してみてください(「ゲーミングメディア『PokkénNet』とクロスいがらしさんのオフ会交流」)。

まとめ:「ゲームイベント」の土壌はさらに豊かになりうる

上記の事柄は実際の事情を脇に置いた形式的な話になっている嫌いがありますが、異なるユーザー団体による合同ゲームイベントが継続的に開催されることで、それが(諸々の)コミュニティ全体で効果的な循環を発生させる役割を担うということは、少なくとも傾向的に正しいことです。

私たちがさらに楽しみの幅を選択できるような環境を手に入れ、そしてより充実した余暇を過ごすことにとって、この好ましい傾向をより強めるために役立つことがなんだろうかと考えたとき、私たちは今や1つのとてもシンプルな返答を思い浮かべることができる。

 

それは、「最低1人知り合うぞ」などと目標を(あえて)低く設定することで気軽にイベントに参加し、交流を楽しむことです

 

そうなると、上記で触れてきたようにイベントだけの瞬間的な交流ではなく、その前後をも含めた持続的な交流の発生につながったりします。また、自然と口コミも広がりますし、さらにはTwitterなどのSNS上で可視化された情報の共有も行われやすくなります。

 

楽しみ方の数だけそれに役立つコツはありますが、この1本が誰かの背中を少しでも押すことができたら執筆者冥利に尽きるなぁと思い今回の寄稿を終わろうと思います。

 

【この記事を書いた人】
Twitterアカウント: MARINE
ブログ: GCC’S blog – スマブラDX情報誌 –

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