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【コラム】対戦動画の活用方法の一例と、将来的なデータ活用の初歩について

みなさんこんにちは、Shogunです!

普段から考えていることなんですが、強くなるプロセスって大体は対戦の中でどこが悪かったかを考え、それを次の対戦に活かして試してみる、また次に悪かったところを考えて修正する…と言った流れですよね。

理論派、感覚派という分け方もよく議論されますが、大体の人は自らの対戦の中で次の対戦に活きる要素を感覚的に、ないし頭で考えて導き出すのではないかと思っています。

しかし、一たびYoutubeを覗いて見ると、あらゆるキャラクター、あらゆるレベルのプレイヤーの対戦動画が転がっています。

そうなると、やっぱり「対戦動画ってどうにかしてもう少し良い活用ができないかなぁ」と日頃から自分は思ったりしています。

この記事では、そういった動画から取れるデータを基に何か対戦に活きる要素を見つける取組みってできないかなぁと考える中で自分の中で出てきた新しい活用方法のようなもの、その最初の一歩になりそうな要素を紹介しようと思っています。

よろしくお願いします!

データ集計の前提

まず、この記事ではフォックス使いの最上位プレイヤーであるLarry、Lightとゼロサム使いNairo、Marss、ロゼッタ使いDabuzとの試合を対戦動画にして10個くらい調べて、①どの撃墜技を当てたか、②撃墜技はどういう状況で当たったのかを簡単にまとめました。

サンプル数は…少ないです。vsゼロサムにおいては36回、vsロゼッタにおいては30回の撃墜シーンを集計に含めました。

①について、これはフォックスの主な撃墜手段と考えられる以下の5種類に分けました。

  • A.地上技からの2択撃墜(DA/上強からの空上/空後)
  • B.空中技(空N/空下)からの上スマッシュ
  • C.空後
  • D.地上スマッシュ当て(Bは含まない)
  • E.その他

②について、全ての状況を以下の4種類に分けました。

  • A.差し合い(お互いがステージ上にいる状態)
  • B.崖上がり狩り
  • C.着地狩り
  • D.復帰阻止

これらの分け方については、主観で判断してるので問題は結構含まれていると思います。ただ、一旦主観で分類した上でどんなことが言えそうなのか、今までの対戦感覚とどこが一致していて、どこに不一致が見られるのか、それはなぜなのかを考えてみようという主旨です。

①どの撃墜技を当てたか

こんな感じになりました。

対ゼロサムで地上技からの2択が多いのは結構イメージ通りでした。というのも、むしろ2択が入る%帯を逃すと撃墜が難しい印象を持っているので、この撃墜手段が多くなるのは感覚と一致しています。

また、対ロゼッタで空後の撃墜が多かったのもイメージ通りです。相手の身体が大きいため、ラインを詰めた後や崖上がり狩りの状況でかなり空後が信頼できるなと思っているので、空後撃墜が多いのも感覚と一致しています。

一方、対ロゼッタでも対ゼロサムでも空中技から上スマでの撃墜頻度は思ったよりも高かったです。というのも、対上位プレイヤーだと空中技って基本的にガードされるイメージが強いので、あまり空中技始動の上スマ撃墜って信用してなかったんですよね。

その中で5回に1回はその撃墜手段ということで、自分の印象よりは多かったです。恐らく自分が空中攻撃を当てに行く読み合いが上手くないんだろうなとはこの結果を見て思いました。

ただ、勿論この結果のみを以って「じゃあ空中技からの上スマをたくさん狙おう」という話にはならないと思います

試合の動きは2人のプレイヤーの間で連続的に流れ続けているため、ある意味今回のようにそこの一部分を切り取った議論って邪道と言えば邪道な部分もあるので。

しかし、「じゃあ空中技からの上スマを狙うためには、どういった動きが必要か?どういった%管理が必要か?」ということを考える第一歩にはなるかと思います。

データ自体にも主観が入るし、解釈にも主観が入るのでここは難しいと思うんですけど、そういう考え方ならあんまり失敗しないかなと自分は思ってます。

②撃墜技はどういう状況で当たったのか

こんな感じになりました。

対ゼロサムで言うと、自分はかなり撃墜手段に悩んでいるのでどんな感じになるのかあまり読めませんでしたが、お互い五分状況の差し合いで思い切った上スマを当てに行ったり、あとは崖上がりの強いキャラではあるけど崖上がりを狩っての撃墜というのが想像以上に多かったです。

対ロゼッタで言うと、大体の割合はイメージ通りです。恐らくデータを増やすともっと崖上がり狩りの割合が増えてくるんじゃないかとは思いますが。

少ないデータの中ではありますが、復帰阻止が思ったよりも多かったです。これは空前踏みがかなり含まれるんですが、意表を突くという意味では自分ももっと増やしても良いかもしれないと思いました

ここも、もう少し差し合いって表現してる部分は分解がまだできそうです。例えば完全五分状況での強気なダッシュ上スマと、相手を前に追い詰めた有利状況で技を当てるというのは意味合いも変わってくるので。ここはもっと改良ができそうだと思っています。

終わりに

冒頭でも述べた通り、今回の集計はあくまで簡易的なまとめです。今回の集計から出た結果自体に何か大きな意味があるというよりかは、対戦動画を使って上達するという点で言うともっと新しいことはできそうだなと改めて思いました。

例えば、上位プレイヤーとそうでないプレイヤーに分けた上で撃墜手段にはどのような差があるか、立ち回りで使う技にはどのような差があるかをもっと大きなサンプル数の中で集計すると、”あまり強くないプレイヤーはこういう技選択をしてしまうことが多い”とか、

撃墜技が当たった%とその時の当てた技に注目すると、”どの%帯でどのような技を当てに行く意識配分ができそうか”みたいなことも分かりそうですよね。

自分はスマブラを攻略する上で、自分の頭だけで考えたことをほとんど信用しておらず、他の同キャラプレイヤーにかなり色々なことを聞くことが多いです。どんな意識でやってる?とか、どんな撃墜手段が多い?とか。

今回のこの集計っていうのは、言ってみれば実際の結果をベースにその使い手にどういう考えで動いているのかを聞いているようなものだと思っています

だから、あんまりこういう攻略の仕方をする人は多くないけど、どこかで良い結果に繋がるかもしれないなぁと漠然と思ってます。

新作でも、こういった切り口で動画を研究してみる、というのは面白そうなのでまたやってみたいと思うし、そこでまたもっと価値のある意味合いが見いだせたらまた記事にでもしてみたいと思います。

ありがとうございました!

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