BEGINNER
皆さんお久しぶりです。ウメブラスタッフのエルです。
最近格闘ゲーム界隈が盛り上がり、EVOなどの大規模な複合イベントに参加したり視聴する機会が増えていることと思います。
そうなると必然的に自分がやっていないゲームを観戦する機会が増えていくと思うのですが、スマブラ界隈の人はスマブラ以外の格ゲーを触ってる人が少ない印象です。
また逆に格ゲーをメインにやってる人は、スマブラのルールは知ってるけどワイワイでしか対戦したことが無いって人多いのではないでしょうか。
そんな人たち向けに各ゲームの駆け引きを知ってもらうことで、読み合いを深く理解し大会観戦をさらに楽しんでもらいたい、と思い今回この記事を書きます。
似ているようで目的は逆?攻めと守りの駆け引き
スマブラも格ゲーも基本的にはほぼ全ての攻撃をガードをできるコマンドがあり、その状態で攻撃を受けるとダメージを軽減したり無くしたりすることが出来ます。
入力はスマブラはガードに設定しているボタンを押す、格ゲーは例外はありますが、基本的に自分が向いてる方向と逆方向にスティックを倒すことでガードが成立します。
攻める側が攻撃を振り、守る側がガードをするという一見同じようなやり取りなのですが実はスマブラと格ゲーでは意味合いがかなり異なります。
以下にそれぞれのゲームの特色を簡単にまとめてみましたので、自分がわからない側のゲームの駆け引きを是非読んでみてください。想像以上の違いに驚くと思います。
攻めと守りの駆け引き~スマブラ編~
スマブラのガードは強い!
まずスマブラには、上段中段下段攻撃という概念がなく、基本的には攻撃・シールド・投げの三つ巴のじゃんけんが成立しています。
また、格ゲー勢の方には違和感があるかもしれませんが、スマブラというゲームは相手の攻撃をガードした際の守り側の状況は決して弱くありません。代表的な理由としては以下になります。
- 攻撃を密着で当てて有利フレームを取れる技が少ない
- 攻撃を派生技・必殺技やゲージ等の特殊技を使ってキャンセルできる行動が無い
- 防御側にジャストシールドというギルティの直ガのようなシステムがある
- シールド状態をキャンセルして出せる行動が一部存在する
これらをまとめると、攻撃を当てた側は基本的にフレーム不利なことが多く、防御側の努力によってはさらに攻撃側が不利状況になるシステムがあるということです。格ゲーに比べて反撃が確定する場面が多いということです。
反撃を受けないように攻撃をするならば、相手と密着しないようになるべく技の先端を当てて距離を取りながら戦うことが重要です。ここはかなり攻撃側の努力を要する技術です。
さらに格ゲーと違いガードにスティック入力を必要とせず、また上段中段下段という要素も無いため、前に動いてボタンを押すだけでラインを詰めながらガードすることが出来ます。
攻撃側は慎重になる
攻撃をする側は攻撃が当たるか当たらないかというキャラクターの先端の間合いで技を置いたり、攻撃の判定を出しながら後ろに下がるという行動が立ち回りの基本になることが多いです。
イメージとしては「自分から攻撃を当てるのではなく、技が相手に引っかかるのを待つ」という駆け引きになります。
相手のシールドに勝てる「投げ」という選択肢も非常に重要です。格ゲーに比べて、相手を投げた時のリターンは基本的に高めに設定されています。
これらの要素がスマブラが立ち回りゲーと言われる理由であり、動きの早いキャラや投げが強い(リターンが高い or 掴みのフレームや距離が優秀)キャラが強キャラと言われることが多いです。
攻めと守りの駆け引き~格ゲー編~
格ゲーのガードは複雑
まずは基本知識として、格ゲーのガードのやり取りには、上段攻撃・中段攻撃・下段攻撃という要素と立ちガード・しゃがみガードという要素があります。
簡単におさらいしておくと、上段は立ちとしゃがみ両方のガードで防御でき、下段はしゃがみガードだけで防御でき、中段は立ちガードだけで防御できます。
例外はありますが、立ち状態で出す基本的な攻撃が上段、しゃがんだりして相手の膝下に攻撃を出しているのが下段、空中攻撃や地上で出る遅い攻撃が中段というのが一般的です。
さらにガードが向いている方向と逆側にスティックを倒すという入力のため、真上から攻撃されたり素早い移動で裏に回られた際にガードの入力方向が逆になるという、所謂めくりという状況が発生します。
怒涛の攻めで相手を固めろ!
察しのいい人ならわかると思いますが、格ゲーは攻撃を当ててるほうが基本的にかなり有利です。上記を含め代表的な理由をまとめてみます。
- 密着で弱や中攻撃を当てると有利フレームを取れる技が多い
- 攻撃をガードすると削りダメージを受ける
- 攻撃を当てるとガードされても必殺技ゲージが溜まる
- 攻撃をキャンセルしたり技を派生させたりする特殊コマンドが用意されている(ことが多い…
- 2種類のガード・前後のスティック入力と防御側は入力を変える必要がある
つまり、相手に密着して攻撃を当てた場合はフレーム有利を取れるためターンを継続でき、相手が防御しているだけで削りダメージやゲージ回収ができます。さらに有利状況を継続できない技を当てた場合も特殊コマンドを使って更に読み合いが出来ます。
守る側は、相手の怒涛の攻め(格ゲー用語で言うところの「固め」)を一度でもガードミスしたらそこからコンボを始動されてしまいます。
守る側は「固め」をしっかりと2種類のガードとスティック移動を駆使してガードし、間に挟まれるフレーム五分や僅かな有利状況の場面でジャンプや後ろ歩きやダッシュで抜ける、または暴れを通して相手の攻めのターンを終わらせなければいけません。
このため格ゲーでは相手に触るまでのプロセスが簡単なキャラや、固めが強いキャラは強キャラと言われることが多いです。
それぞれの特徴から見られる基本の立ち回り
同じ攻めと守りに対するやりとりでもこのように違うのがわかって頂けたでしょうか。つまりこのセオリーに則った行動が攻撃側・防御側でそれぞれできるようになれば初心者から中級者までステップアップしたと言えるでしょう。以下にまとめます。
スマブラの基本的な立ち回り
- 間合い管理が重要 リスクのない技の振り方を覚えよう
- ガードをいかにして崩すか 投げを適切に混ぜられるようになろう
- 近距離でのガードは有利なことが多い 相手の甘い攻撃はしっかりと咎めよう
スマブラではガードが強いので、投げを使ってガードを崩すこと、またはガードされても反撃を取られないように技を振ることが重要です。
具体的には距離を取って技の先端を当てたり、なるべく後隙が少ない技を主体に使うことなどが挙げられます。
格ゲーの基本的な立ち回り
- 相手に攻撃を当てるのが重要 相手に触れるまでのパターンを考えよう
- 有利な攻撃ターンをなるべく継続しよう 基本の固めレシピと当てて有利な技を知ろう
- 防御は硬さで差がでる 2種類のガードの使い分けと固めを抜けるポイントを覚えよう
格ゲーはなるべく相手に近づいて攻撃を当ててガードを強要させてから固めパターンや崩しの読み合いにもっていきます。
さいごに…
勿論何かのゲームをやりこんで読み合いが極まった人からみれば、そんなに単純じゃないというツッコミはあるでしょう。例えば格ゲーの攻撃の強さは、攻撃を当てた際の有利フレームだけではなく発生の速さや、当てた後の距離など状況など複合的な要素が組み合ってきます。
「そのような難しいことは分からない!」という方は、ぜひ上記のことだけでも良いので少しでも意識しながら対戦をしたり大会を観戦してみてください。きっとさらに深く楽しむことができるはずです。