TECHNIQUE

フリー対戦で価値があるのは強い人のみ?~相手のレベルによる利点の整理

こんにちは、Shogunです!

今日のテーマについて、フリー対戦をする中で「効率良く実力を伸ばすために、どういったレベルの人と対戦すれば良いのか。弱い人と対戦しても意味がない?強い人にボコボコにされるのが上達への近道?」といった議論がよく起こるかと思います。

本記事では、このテーマに対して自分が現時点で考えていることを整理してお伝えできれば、と思います。

一部、格下格上等のやや失礼で荒れやすい表現はありますが、一方でこのテーマを議論する上では欠かせない分類かと思っています。誤解を恐れずにあえてそういった表現を本記事では用います。よろしくお願いします!

対戦相手のレベルはどのように選ぶべきか

まずこの話の大前提として、「対戦相手のレベル」というのは「自分と比較した時の相対的なレベル」のことを指しています。

上記前提の上で、この記事の結論から言うと、一部例外はありながらも概ねどのレベルの対戦相手もある点においては実力向上に寄与する、というのが自分の考えです。

その中で、対戦から得られる要素については相手のレベルによってメリットデメリットが存在するかなと思っています。以下に整理してみます。

自分よりも弱い人と戦う場合

メリット

言葉を選ばずに言うと、格下処理能力が上がるかなと思ってます。

相手が自分よりもレベルが低い場合、重要な場面で相手が取りやすい行動がどの相手であってもパターン化できるケースが多いです。

例で言うと、フォックスで相手を浮かせて空上の2択状況になった時、ここまでの高さのジャンプを見せると大体相手は回避をするというのが(文章化は結構難しい感覚値の話ですが)自分の頭の中ではパターン化されています。

逆に、2択になっているのに相手が気付いていない場面も(細かい間合いについてはこれも感覚値で…)同様にあります。この場合は逆に相手は回避を選択しないケースが多いので、空上が当たるといった形です。

単純に理解度の差を活かしていると言えばそれまでなのですが、「重要な場面のうち、どの場面で大きく理解度の差が出ているのか、そこでどのようなテンプレを持っておくと勝ちやすくなるか」を理解することができるというのが大きなメリットです。

自分が、自分よりも2段階くらい下のレベルのプレイヤーに大会で負けにくいのは(最近は少し怪しいですが)、この点が非常に大きいと感じています。

デメリット

上記の裏返しですが、理解度に差があることを前提としたテンプレ判断は強い人には逆に裏目に出やすいということです。

あまり相手のレベルによって動かし方を変えないプレイヤーもいますが、自分はその部分は切り分けて、どのレベルのプレイヤーにどういった行動選択をすべきかを整理しておくのは重要だと思っています。

自分と同じくらいの実力の人と戦う場合

メリット

何と言っても、競争心が芽生えることが一番大きいかと思います。

自分もこんな文章を書いていると、さもスマブラを機械的にこなしているかのような錯覚をすることがありますが、実際は「ずっと同じくらいのレベルでやってきたこの人には負けたくない」という気持ちを持つことも少なくありません。

少年漫画やストーリー系のゲームにライバルは付き物ですが、対戦ゲームの世界においても、そういった存在から刺激を受けるということは必ずプラスに影響すると思っています。

デメリット

その一方で、強く意識をする相手と対戦する際に気を付けなければいけないのが、「必要以上に勝率を意識して、自分にとって重要なことから焦点が外れること」かなと思っています。

自分の場合、あまりプレイヤーとして意識をしていない人と対戦してる時の頭の中は「どういう差込みがこのキャラに通りやすいんだろう。むしろ差し込まないで待ちながら相手の攻めを受けた方が良いのかな?浮かせた後は回避してくるのか、ジャンプが多いのか。崖上がりは…」といったような感じで考えていますが、実力が拮抗していて意識をする相手の場合は、5戦戦った時に3-2なのか2-3なのか、みたいな部分にどうしても目がいきがちです(最近はそうでもないですが…)。

本来、大会でもないただのフリー対戦で3-2か2-3なのかなんてどっちでも良いことだと思います。

もっと中身に目を向けなきゃいけないところで、そういった小さいところに目を向けてしまうのはデメリットと言えばデメリットだし、普通に意識してやめた方が良いとも思います。

自分よりも強い人と戦う場合

メリット

自分の甘い部分が浮き彫りになるというのが一番大きいかと思います。対戦って大体時間にして3-4分くらいかと思いますが、その時間の中でフルに集中力を持続させることって自分の中ではすごく難しいです。

なので対戦の中でも、ある程度無意識の中でこなす状況と、意識を傾けるべきチェックポイント的な状況っていうのがあると思っています。

自分と同じかそれ以下のプレイヤーとずっと対戦していると、少しずつ前者の状況が増えてきてしまいます。

その中で、3割くらいしか勝てないプレイヤーと対戦すると、「ああ、ここの場面ももっと気を使わなきゃいけないな」という場面が見えてきます。

それを続けると、「結局試合の中でほぼ全ての場面で集中しなきゃいけないんだ」と思うようになり、動きが洗練される感覚があります(疲れるのが課題ですが)。

デメリット

時に萎えます。普段はいいけど、大会前に強い人と対戦してボコボコにされると、次の大会大丈夫かなぁと心配になることもあります。

それで折れたりしなければいいと思いますが、大会には強気で臨むことも重要な場合があるかと思うので、そういった場合にあまり強い人と対戦して自信をなくさない方が良いこともあるかもしれませんね。

最後に…全く勝てない人と戦うことについて

<写真左>Otori(Smashboardsより引用)
<写真右>MKLeo(格ゲープレイヤーwikiより引用)

今まで記憶にある中では、2回ありました。スマブラXのOtoriと、スマブラ4のMKLeoです。前者は2012年の5月、後者は2018年の1月です。

おおとりに関しては毎週2回彼の家に行って対戦し、気付いたことをスネーク使い(スマブラX時の自分のメインキャラ)のコミュニティに書き込み、他の上位プレイヤーから意見をもらっていました。

MKLeoに関しては、その場で対処して考えるしかなかったですが、比較的通りやすい技が何かを覚えて、その技を軸に動くということを考えていました。

この2つの体験は、どちらも自分に大きな意味を持ちました。Otoriと対戦し続けた後の2012年6月のSRBT(ウメブラの前身の前身くらい)では準優勝、MKLeoと対戦した後の2018年2月にはスマバトで3位、闘龍門では優勝という好成績を収めることができました。

勿論、たまたま良い結果を取った直前に良いプレイヤーと対戦していた、というだけかもしれませんが、自分にとっては大きなことだったと思います。

こういう最強クラスのプレイヤーと対戦することは、自分の限界を引き上げてくれる実感があります

一般的に見て、勝率10%くらいしか取れない相手と戦うことがどれだけプラスになるかは分かりませんが、自分にとってはこういった相手と戦うことも大事だと考えています。

まとめ

同格のプレイヤーと戦うことで勝負に対する刺激を受け、格上のプレイヤーと戦うことで自分の意識の外にあった甘い部分を矯正し、格下のプレイヤーと戦うことで安定感・確実性を増していく…。自分の場合はこんな感じのイメージです。

結局、対戦相手のレベルによって得られることの種類は違っていて、どんなプレイヤーと対戦しても価値はあるものだと思っています。

また、対戦相手を自由に選べるという前提に立ったような書きぶりですが、対戦相手がいるということ自体にも感謝しなければならないかと思います。その上で、対戦相手に応じて何が得られるのかを整理しておくことも大事かと思います。

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