COLUMN
皆さんこんにちは。
過去に自分のブログで、「対戦動画の上手な見方」という記事を書いたことがあるんですが、今回は同じテーマで、今自分がどういった対戦動画の見方、分析をしているかについて解説します。
書いてみて思いましたが、僕が実際にやっていることをそのまま書いているので、少し読者層によっては難易度が高いなと思われることが多いと思います。
分からない箇所は読み飛ばしつつ、何か参考にできる部分があれば幸いです。よろしくお願いします!
撃墜場面に注目する
このゲームで最も重要なのは撃墜の駆け引きです。
ダメージを与えるための立ち回りが上手いことと、相手の撃墜技を拒否してこちらの撃墜技を当てるのが上手いことを比較すると、後者の方が重要です。
特に「このキャラ相手にどうやって撃墜するんかな~」って思ったら同じ対戦カードの動画を見に行きます。
僕は対ゼロサムにかなり悩んでいるので、上の動画は何回か見ました。DIOスネークがこの動画で撃墜した時に当てた技を列挙すると
- 上強×4
- 空上
- 横B
単純に当てた技だけを見ても、上強を当てているシーンがとても多く、撃墜したければやはり上強をどう当てるかを考えるべきという仮説が出てきます。
(もちろん、相手側の判断ミス等のエラーが絡んでいる可能性もあり、一概に対戦動画だけを見て”絶対的に正しい”結論を得るのは難しいので、僕はそれを頭に入れた上で対戦動画を見ます)
では、実際に上強を当てるために、どういった展開を作れば良いのかを次では考えます。
撃墜の起点になった駆け引きに注目する
上強で撃墜した4つの状況を切り取って何が起こっていたのかをもう少し細かく見ます。
- 相手が掴みを空振りした後のライン回復?様子見?のジャンプに対して上強置き
- 復帰阻止ニキータ拒否の下Bを誘った後の上強置き
- 崖上がり狩りで相手の崖離しジャンプ空前に対して上強置き
- 台上にいる相手への上強置き
大体上記のような整理になるかと思います。全てに共通しているのは、「スネークが有利展開になってゼロサム側が苦しくなったところで上強を狙って当てている」ということです。
①は相手が掴みを空振りして硬直したところで不利に、②は復帰阻止の展開、③は崖つかまり状態、④は台上といずれもゼロサム側が不利です。
なので、この2セットから言えることは以下のようなことかと思います。
「撃墜したいと思った時にやるべきことは、すぐにダッシュガードとかジャストシールドから上強を直接狙いに行くのではなく、手榴弾や下強、DA等の有利展開を作る技をまず当て、その後に相手が苦しくなったところで上強を狙いに行く」
結論は当たり前かもしれませんが、こうやって実際の対戦動画の内容を整理すると、より頭に入りやすいところもあるかと思います。
全体を俯瞰してゲームメイクの意図に注目する
何回も見た動画を紹介します。DIOスネークといえば、個人的には手榴弾をひたすら出して相手に動かせにくい状況を作るというイメージがありました。
そこで、上の動画含め色々見たのですが、意外にも「お互い低%はDAや下強、空下などのA技を起点に崩し、手榴弾はそれほど多くない。
一方、自分が高%になって撃墜拒否をしたい場面が訪れると、自分が手榴弾を被弾しても良いという前提で、手榴弾を撒く立ち回りに変えている」ということに気付きました。
低%で手榴弾を出している場面も多くありますが、これはベクトル反転で動くためのものであり、いわば移動のための手榴弾です。
しっかり数を数えているわけではないんですが、他の試合を見ても明らかに手榴弾の数は自分が高%になった時に増えていると思います。
自分と相手の%を把握した上でのゲームメイクは僕もかなり参考にしている部分です。
その気付きのきっかけは、動画を何回も見返すうちに「意外と低%では手榴弾でなくA技で戦う場面が多いな」という発見でした。
上のような局所的な分析は最もやりやすく、効果も高いと思いますが全体を見通したゲームメイクも動画を見るうえでは大事だと思います。
意外性のある判断を局所的に注目して意味を見出す
この記事を書くために、いつもやっていることなんですけど「なんか意外性のある行動やってるシーンないかな~」と思って一発目に見た動画の2試合目冒頭のシーン。
下投げから下強を一回置いて、内転がりに対して反転横強を重ねているシーンです。これは自分の発想外の動きでした。
とりあえず見た感じは、下投げ後の相手の行動で言うと、寝っぱなしと内側転がりの2つの択には対応していそうでした。
起き上がり攻撃をされていたら負けることも明らかです。
では他はどうか。ここからは難易度の高い話になるので、スネークに興味のない人は飛ばしても結構だと思います。
(ここからガンガン数字の話をしますが、これはこの記事を書くためにトレーニングモードでそれぞれの状況についてコマ送りにして調べました)
まずは外側転がりについて。細かい話をすると相手側の%によってスネークの下投げは有利フレームが異なるのですが、このシーン場合は5Fの有利が付いていました。
つまり、下強を空振りした後も横強が届く範囲であれば横強が確定します。
次にその場上がりについて。このシーンの場合はスネーク側に1Fの不利が付いています。
1Fはほぼ誤差のようなものなので、実質この場合は横強で暴れるか、ガード読みの掴みの2択をかけることができると言えます。
つまり、下投げをされた後の相手の行動(起き上がり攻撃、寝っぱなし、その場上がり、外側転がり、内側転がり)のうち、確実に2つの択は狩れます。
更に、位置によっては3つが狩れ、半分の確率で4つ目が狩れるということで3.5個の択を狩ることができるセットプレイだと言えます。
これは意外にも理にかなっており、実用性が高いです。
ここまで考察を掘る必要はない人の方が多いと思いますが、自分だったらこの選択はできないと思うことが特に上位勢の動画を見ると多いと思います。
その時に、「なぜこうしたんだろう」と考えることが大事だと思います。
まとめ
- 撃墜場面に注目する
- 撃墜の起点になった駆け引きに注目する
- 全体を俯瞰してゲームメイクの意図に注目する
- 意外性のある判断を局所的に注目して意味を見出す
大分内容が難しくなったんですが、これが僕が普段動画を分析する際にやっていることの大半になります。
すぐに参考にできない部分もあるかもしれませんが、自分なりにアレンジしつつ良い動画の見方をしてもらえればと思います!
また、自分自身の対戦動画(リプレイ)の見返し方については以下の記事で解説していますので、合わせてご覧ください。