TECHNIQUE
今作スマブラSPで復活した「移動空中回避」というシステムがあります。
この移動空中回避、回避というだけあって一般的には防御・守りとして使用されることがほとんどです。
しかし今回の記事では、この移動空中回避を攻めに活用するという考えのもと、防御ではなく攻撃的な移動空中回避の使用例をご紹介していきたいと思います。
この記事の目次
擬似”Wavelanding”
かつてのスマブラDXでは、“台絶”というテクニックが存在しました。
海外圏では“Wavelanding”と呼ばれ、日本でもその名称が定着しているようです。
この台絶は、「台下からジャンプで台に着地する寸前に、移動空中回避(下方向や斜め下方向)を入力することにより、ジャンプの慣性を消して素早く台に着地できる」というものです。
DXとSPはそもそもゲームシステムが違うため、SPでのこのテクニックを台絶と呼べるかどうかは微妙ですが、SPにおいても台絶と同じような挙動が可能です。
このテクニックの使用例を見ていきます。
台上でのダウンの読み合い
各種攻撃や投げで相手を台上にダウンさせる展開になったとき、この擬似Wavelandingを使って素早く台に着地し、追撃を狙うことが出来ます。
上記の動画はそれの成功例です。
1Pルキナを操作するR2G所属えつじ選手は、メタナイトに空下を当てて台の上にダウンさせたあと、いわゆるWavelandingで台上に素早く着地し、相手の受け身先に横スマを見事に合わせています。(えつじ選手のTwitter・YouTubeチャンネル)
特にルキナは空中での落下速度が速いわけでなく、もしこの状況で通常のジャンプから台上に乗ったあと横スマを放っていたとしたら、メタナイト側のガードが間に合っていた可能性があります。
台下からメタナイトのダウン先を読んで空中攻撃を当てていたとしても、撃墜には至ってなかったでしょう。
挙動が特殊なため、芸術点も◎です。
差し合い・ニュートラルゲーム(※)で
Wavelandingは差し合い・ニュートラルゲームにおいても良いフェイント、トラップになり得ます。
※ニュートラルゲーム=キャラクター同士がある程度離れていて、状況の有利不利がない状態。日本語の意味としては「差し合い」「立ち回り」などがそれに近い。
動画の例だと、ウルフは台上から降りで空中攻撃を振る行動が非常に強く、それを素早く実行するためにTweek選手はWavelandingを用いて台上に着地しています。(Tweek選手のTwitter・twitch)
このテクニックは台上への移動を読まれたとしても挙動が分かりにくいため、普通に着地するより台上への移動を狩られづらいことがあります。
実際この場面でも、普通に台上に着地していた場合ドンキーコングの空中後ろに当たっていた可能性があります。
差し合いでの選択肢の一つとして取り入れてみてもいいかもしれません。
崖奪い
ご存知の通り、相手が崖を掴んでいるときに自分も崖を掴むと、相手が崖から追い出され、追い出されたあとの硬直フレームに空後などを確定させる崖奪いというテクニックがあります。
移動空中回避は発生したあと25F目から崖を掴むことができ、これを活用して崖奪いの読み合いを展開することができます。
やり方は簡単で、崖から降りて崖方向に移動空中回避を入力するだけ。
崖を降りてから遅めに移動空中回避を入力した場合は崖奪いに、早めに入力した場合は崖を奪わずにステージ上に着地することができます。
タイミング次第で崖を奪うか奪わないかを選ぶことができるのが、この読み合いの面白いところです。
ほぼ全キャラに対してこの崖奪いは有効ですが、ルキナやウルフなど上Bの攻撃判定を崖上に出してくるキャラ相手には特に刺さります。(攻撃判定を回避で避けつつ崖奪いできるため)
もちろん、崖奪いを狙うのか崖狩りの展開にするのかの判断は、状況によって都度判断する必要がありますが、たまにはこういう読み合いをしてみても面白いと思います。
最後に
これらはまだ一般的な使い方ではないので、使用例の紹介というよりは提案というニュアンスが強いです。
僕自身もまだ使い方を模索している段階ですが、やはり有効に活用できる場面もあり、もっと可能性を探りたいと考えています。
これを機に”攻める移動空中回避”を試してみてもらえればと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました!